今回は、まさをの書籍『私とあなたの秘密』に書かれている名言を紹介していこうと思います。この書籍はまさをの最新作で、ジャンルは随筆のようです。一言一言に感情を込めており、読者の心に刺さるような文面となっています。それでは書籍に書かれている名言をいくつか、紹介していこうと思います。
『私とあなたの秘密』の名言集
一つ一つの仕草
母から産まれる瞬間を映画館に入る瞬間だとして、自分が予約していた席を自分が産まれるべき家庭だと定義する。入る前に購入した飲食物は生まれ持った天性だとして、映画が始まるまで見せられる予告は最低限の義務教育と定義する。そして明かりが消えていき映画が始まるように、義務教育を終え、自我を持ち始めて記憶が濃くなっていく。
私とあなたの秘密
映画を観るまでの流れと、この世に産まれてくる流れを合わせた文章となっています。自分的にここの作りが一番気に入っていて、どの本にも書かれていないんじゃないかと思います。「母から産まれる瞬間を映画館に入る瞬間だとして」という作りが、もしかすると誰かの考えを変えるものになるんじゃないかと思うと、経営者になるよりも作家のほうが世の中を変えられる気がしました。
20代ってあんまり
十代の頃に「かっこいい、素敵、早くなりたい」と思っていた人たちは、二十代になってから自分の中で目的を見つけて、それに向かって頑張っているから、十代の自分にとって、魅力的に見えたんだなと思った。
私とあなたの秘密
十代の頃、憧れのように見えていた二十代がなぜそのように見えていたのかを表現した言葉です。実際に二十代になってみて分かったこととして、「何か目標があって、それに向かって頑張る人」は十代にとって魅力的に見えるんだろうなと思いました。逆に「何も目標がなく、ただやっている人」は十代にとって憧れる価値のない存在になっている気がしました。なので自分は少しでも、十代に胸を張れるような存在でいたいと思いました。
夢の中で自殺する
夢の中で自殺をすると必ず、死を直前にして目が覚める。現実で自殺をすると、どこに行ってしまうのだろうか。
私とあなたの秘密
自殺をしたくなり、つい書いてしまった文面です。夢の中では死を直前にして覚めるものですが、現実では死を直前にしてどうなるのだろうと思いました。死んだ後の世界は映像化や書籍化されていますが、実際に自分が見たものではないために信用できないものです。経験したことのないものだから、夢も覚めてしまうのだろうと思いました。
思えば思うほどに
遠くに行ってしまわないで、と思えば思うほどに遠いところへ行ってしまう。なぜなのでしょう、願ったこととは真逆のことばかりが叶っていってしまうのは。
私とあなたの秘密
自分が願ったものばかりは遠くに行き、いらなかったものだけが身近に残るという記憶を書いたものです。大事に思っていた人が早く自分から離れていくのと比例して、寂しさだけが残る感覚と似ている気がしました。少しでも一緒にいたい、と思っているのなら願わないほうがいい気もします。けれど、大事だからこそ願ってしまうのだろうと思いました。
なんとも言い難い空白
書いて送信ボタンを押せば伝わるツールではなく、自分でその人のもとへ足を運び、昨夜書いておいた恋文を手渡しする。その緊張する空間と、なんとも言い難い空白を、私は感じていたい。ネットでの出会いも素敵だと思うけれど、どうしても昔の不便さを愛していたいのです。
私とあなたの秘密
今の時代、スマートフォンがあれば何でもできる簡単な時代となってしまいました。一昔前は気持ちを伝えるために自分が動き、勇気を出す必要がありましたが今は、思ったときに思ったことを伝えられるツールも増えてきました。その部分に甘えてしまい、人としてダメになるところもあるんじゃないかなと思いました。この言葉のように、不便さを愛していたいと思いました。
さいごに
今回は、まさをの書籍『私とあなたの秘密』に書かれている名言を紹介していきました。どうだったでしょうか。この記事を通して、この書籍に興味を持ってくれると嬉しいです。このサイトでは引き続き、”名言”の記事を更新していくので随時チェックしてくれると嬉しいです。