今回は、ソン・ウォンピョンさんの書籍『アーモンド』に書かれている名言を紹介していこうと思います。この書籍は韓国で40万部を突破しており、13ヵ国で翻訳版が出版されているみたいです。ちなみに、2020年本屋大賞翻訳小説部門で第1位を取り、注目を浴びた書籍です。Amazonページには「ばあちゃんは、僕を「かわいい怪物」と呼んだ」と書かれており、気になります。下記で名言を紹介していきます。
『アーモンド』の名言集
残酷な仕業
僕の頭がどうしてこうなったのかははっきりしている。ただ運がなかったのだ。人が思うより、世の中には運というやつが引き起こす残酷な仕業は多いものなのだ。
アーモンド
「自分の頭がなぜ、こうなってしまったのか」という問いに、「ただ運がなかっただけ」と言っているところは運を信じている人という印象を想像させられました。勿論、運で変わることもありますが、運以外で変わることもある。そこを「運がなかった」と強く言うあたりが、それほど運に苦しめられているのかなと思いました。最後の「世の中には運というやつが引き起こす残酷な仕業は多い」という言葉は自分も同意です。
救うことのできない人
救うことのできない人間なんていない。救おうとする努力をやめてしまう人たちがいるだけだ。
アーモンド
救おうと思えば救われた人は沢山いた。ただそれ以上に救おうとする努力をやめる人が多いとのこと。実際その通りで、街中で悩んでいる人や困っている人がいても、”別件に関わるのは面倒”と思っているのかスルーする人が大半です。自分も極力、話しかけたいとは思うけれど、問題に発展しそうなことには口を出す勇気がありません。勇気を出せば救えたことも、勇気を出せずに救われなかった人がいると思うと、見捨ててるのと同じですよね。残酷です。
ひとつの質問と答え
ひとつの質問にも、百通りの答えがある。それが世の中だ。特に君の年頃には、世の中はほとんどなぞなぞみたいなものだ。自分で答えを見つけなきゃならない時期なんだ。
アーモンド
ひとつ質問をしたとしても、それを百人に聞けば色々な正解が返ってくるとのこと。自分はこれを読んで実際に、友人数名に「自殺に関してどう思う?」と聞いてみたところ、全然違う回答が返ってきたことがあります。それを踏まえたうえで、”正解なんてなくて、自分の決めた道が正しい”と思うようになりました。是非とも、皆さんにも自分なりの正解を見つけてもらいたいです。
喜劇か悲劇か
どんな物語でも、本当のところそれが悲劇なのか喜劇なのかは、あなたにも僕にも、誰にも永遠に分からないことだから。そんなにすっぱり分けることなんて、初めから不可能なのかもしれない。
アーモンド
どの物語だとしても、誰かにとっては喜劇と捉えるし、誰かにとっては悲劇と捉えるとのこと。その答えは永遠に誰も分からないことだから、もっとラフに生きましょうと言われているように感じました。それこそ映画もいい例ですよね。口コミを見ると、良い評価や悪い評価があって、それぞれの見方からの意見であってどれが正解とかではないわけです。初めから不可能なことを悩むのは、必要のないことだと思いました。
道端の石ころ
道端の石ころを見てみろ。何も感じられない代わりに、傷つくこともないだろ。でも、自分が日に何十回も踏まれ、蹴っ飛ばされ、転がって、欠けてしまうことを知ったとしたら、石ころの気持ちはどうだろう。
アーモンド
石ころのように感情を無くしてしまうと、何も感じない代わりに傷つくこともないとのこと。傷つくことがないのはいいなと思いますが、それ以上の感情までも失ってしまうというのは寂しいですよね。何十回も踏まれ転がされ欠けて、それを知ったら石ころはどうなるのだろう。また、その石ころが人間だったらどうなるのだろう、と考えさせられる言葉でした。
さいごに
今回は、ソン・ウォンピョンさんの書籍『アーモンド』に書かれている名言を紹介していきました。どうだったでしょうか。本屋大賞翻訳小説部門で1位になるほどの書籍に書かれている内容は、海外の方が書いたものなのになぜか身近でそっと囁かれているような強さを感じました。このサイトでは引き続き、”名言”の記事を更新していくので随時チェックしてくれると嬉しいです。