
今回は、映画『ロストケア』を観たレビューを書いていこうと思います。この作品は"第16回 日本ミステリー文学大賞新人賞"に輝いた原作『ロストケア』があり、その映像化ということのようです。自分の親が介護を必要とするとき、どうするべきか考えさせられる作品だと感じました。誰もが経験せざるを得ないことだからこそ、グッとくるものがありました。それでは、観たレビューを書いていきます。
『ロストケア』のキャスト一覧

キャスト一覧
キャラ名 | 出演者 |
---|---|
斯波 宗典 | 松山 ケンイチ |
斯波 正作 | 柄本 明 |
大友 秀美 | 長澤 まさみ |
大友 加代 | 藤田 弓子 |
スタッフ一覧
『ロストケア』のあらすじと解説

あらすじ・ストーリー
ある朝、民家で訪問介護センターの所長と老人の死体が発見される。検事の大友秀美は、捜査線上に浮かんだセンターに務める介護士・斯波宗典と、センターの訪問先で40人を超える死亡者との関係性を突きとめる。献身的な斯波だったが、彼にはある主張があり……
映画ナタリー
解説
第16回 日本ミステリー文学大賞新人賞に輝いた、葉真中顕の同名小説を映画化したサスペンス。殺人を犯した介護士と対峙する検事が、介護現場の現実を目の当たりにしながらも事件の真相を追う。監督は、『そして、バトンは渡された 』の前田哲。出演は松山ケンイチ、長澤まさみ、鈴鹿央士、坂井真紀ら。主題歌は森山直太朗の“さもありなん”。
映画ナタリー
『ロストケア』を観たレビュー

苦労したから分かること
白髪が増えてしまうほどに介護の大変さを知っている介護士。過去に父親を介護して苦しみ、「介護される側の苦しみ」も理解しているからこそ、42人もの人を殺害してしまったのだろうと思いました。客観的に見れば"殺人"ですが、本質的な部分では"人を救った"とも捉えられるので、胸が苦しくなりました。若いうちからこういった経験をしているから、人に対して優しくなれるのだと感じました。
見て見ぬふりはできない
誰もがいずれ経験をすることなので、他人事ではないのだと感じました。今はまだそういった苦悩がないから、「へー、そうなんだ」と観れるかもしれないけれど、こういった苦悩を経験している人にとっては「どうしたらいいの」となるように感じました。国に頼ろうにも断られることもあるし、周囲に頼ろうにも断られることもあるし、自分だけが不幸なように感じてしまうかもしれないと思いました。
介護する側とされる側
延命を望む家族がいる一方で、早くあの世へ逝かせてあげたいと思う人もいるのだと思いました。介護する側は大変な思いをして延命を手伝うけれど、介護される側は「早く子供を楽にさせてあげたい」と思っているかもしれないのだと感じました。大事な人が亡くなる悲しみは計り知れないですが、介護される側の本音にも目を向けるべきだと思いました。長く生きることが正義ではないのだと知りました。
正解の分からない映画
「人を殺した」という事実だけを見れば、悪でしかないけれど。「介護をして苦しんでいる人を救った」という面を見れば、正義でもあるように感じました。ただ「人を殺した」という意味には変わりなく、極刑を求める国民が数多くいるみたいでした。国の悪い部分は目を瞑り、国民の求める結果にしていくという部分が厭らしいと思いました。せめてその人の意見を国民に伝えるべきだと感じました。
さいごに

今回は、映画『ロストケア』を観たレビューを書いていきました。どうだったでしょうか。この記事を通して、この映画に興味を持ってくれると嬉しいです。このサイトでは引き続き、”映画評論”の記事を更新していくので随時チェックしてくれると嬉しいです。