映画評論

『真夜中乙女戦争』を観た感想|印象に残ったワンシーン

今回は、永瀬 廉さんが主演の映画『真夜中乙女戦争』を観た感想をまとめていこうと思います。原作からのメディアミックスで、著者は"20代で得た知見"と"いつか別れる。でもそれは今日ではない"などのベストセラー本を書いているFさんです。一言一言が印象に残るFさんの紡ぐ小説からの映画化とは、どういった内容になっているのでしょうか。下記であらすじやキャスト、観た感想を紹介していきます。

『真夜中乙女戦争』のキャスト一覧

キャスト一覧

名前名前名前
永瀬 廉 (King & Prince)池田 エライザ篠原 悠伸
安藤 彰則山口 まゆ佐野 晶哉 (Aぇ! group / 関西ジャニーズJr.)
成河渡辺 真起子柄本 佑
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スタッフと主題歌

項目概要
監督二宮 健
脚本二宮 健
原作F
主題歌ビリー・アイリッシュ「Happier Than Ever
製作二宮 直彦、高木 智香、千綿 英久
配給KADOKAWA
興行収入3億1000万円
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『真夜中乙女戦争』のあらすじと解説

あらすじ・ストーリー

大学生活を始めた主人公は、友達もおらず、授業も退屈で、無気力な日々を過ごしていた。しかしある日、“かくれんぼ同好会”で知り合った“先輩”と“黒服”によって、日常は一変する。しかし、同時に主人公は知らず知らず危険な計画に巻き込まれていて……

映画ナタリー

解説

作家Fの同名小説を基に、二宮 健監督が映像化した青春サスペンス。鬱屈した生活を送っていた青年が、同好会で出会った女性や、謎の男性と過ごすことで“東京破壊計画”に巻き込まれていく様を描く。主演を務めるのは、King & Princeの永瀬 廉。また、池田 エライザ、篠原 悠伸、安藤 彰則、山口 まゆ、柄本 佑、佐野 晶哉らが共演する。

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『真夜中乙女戦争』を観た感想

真夜中乙女戦争 感想」と検索してみると、”駄作”だの”胸糞”だのと書かれているレビューを見かけました。そんなレビューを先に見てしまったので、期待して観ることはできませんでしたが、自分的には”好き”と思える映画でした。というか、東京タワーが好きだから冒頭のシーンから惹かれてしまいました。謎の雰囲気から始まり、永瀬 廉さんの台詞読みでグッと映画に引き込まれる感覚は新鮮でした。この原作はFさんの実体験を90%ほど元に書かれているらしく、今でも「早稲田は潰れれば良いのに」とライブで言うほど学生時代に闇を抱えているのかなと感じました。映画全てを通して、黒服という存在に出会ってから狂っていく僕は恐ろしかったです。愛を取るのか、東京爆破の計画を取るのか、僕の感情を考えながら観ると新しい発見があるように思えました。部屋の一角が崩れ、その四角形に切り取られた景色から、東京タワーを中心に爆破していく東京を眺める永瀬 廉さんの表情はなんとも言えないものでした。

映画の最後で、先輩が「生きているなら今は、それで良しとしてあげるよ」と言ってエンドロールが流れる瞬間はちょっと、映画に引き込まれすぎて”現実に突き返される恐怖”を考えて辛くなりました。原作でもここを読んで”うわっ”と思った経験をしていたので、”ここでもこの感覚に陥るのか”とFさんの考えている言葉に苦しまれました。

『真夜中乙女戦争』印象に残ったワンシーン

永瀬 廉さんの早口

大学生である”僕”が、大学の先生に向かってああだこうだと言いまくるシーンはスッキリしました。でも、こんな学生が自分の生徒にいたら面倒臭いんだろうなと感じました。「物凄く失礼な質問をしてしまうのをお許しください」と言い始め、授業に対する鬱憤を先生にぶつけるのも恐ろしいし、この長台詞を覚える演者の努力も凄まじいなと感じました。日本のアイドルである”永瀬 廉”にコーヒーをぶちまけるシーンも印象に残りました。

謎の多き先輩

かくれんぼのサークルで初めて出会った先輩について、最後まで深くは描かれていないのが逆に印象に残りました。歌は上手いし、自分の芯はちゃんとあるのに、何を考えているのか上手く掴めない先輩を愛おしく思ったのは自分だけではないはずです。この先輩をもっと知りたいと思い始めたところで、エンドロールが流れしまったので悪評も多いのかなと思いました。でも、謎な人は謎のままの方が案外良かったりします。自分はこの作りが気に入っています。

東京爆破シーン

やはり、このシーンは絶対に印象に残ります。自分も東京タワーが好きで、東京タワーの写真を集めるほどなんですけど、そこが爆破されていく景色を眺める僕は切なさを帯びているように感じました。しかも、そこに自分が好きな先輩がいるだなんて、もう口に出したくない感情が沸々と湧いてきます。結果的に、僕も先輩も黒服も、どのような結末を迎えたのでしょうか。黒服は劇中で命を絶ちましたが、僕と先輩の結末は描かれていないままでした。続きがあるのなら観たかったです。

さいごに

今回は、『真夜中乙女戦争』を観た感想と印象に残ったワンシーンをまとめていきました。どうだったでしょうか。Fさんの著書を読まれている方にとっては残酷的で、永瀬 廉さんのファン的には歓喜的で、東京タワーを愛するものにとっては狂気的でした。たまに見返したくなる映画として、お気に入りになりました。引き続き、このサイトでは"映画評論"の記事を更新していくので随時チェックしてくれると嬉しいです。