映画評論

映画『怪物』を観たレビュー|それぞれの視点から観た怪物たち

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今回は、映画『怪物』を観たレビューを書いていこうと思います。この作品は、『万引き家族』で一躍有名になった是枝 裕和監督、『花束みたいな恋をした』など人気脚本家の坂本 裕二さん、『ラストエンペラー』で日本人初受賞を成し遂げた坂本 龍一さんがタッグを組んだものとなっています。様々な視点から観た怪物が描かれており、考えさせられました。それでは、観たレビューを書いていきます。

『怪物』のキャスト一覧

キャスト一覧

役名出演者
麦野 早織安藤 サクラ
保利 道敏永山 瑛太
麦野 湊黒川 想矢
星川 依里柊木 陽太
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スタッフ一覧

QA
監督是枝 裕和
脚本坂元 裕二
製作市川 南 / 依田 巽 / 大多 亮 / 潮田 一 / 是枝 裕和
企画川村 元気 / 山田 兼司
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『怪物』のあらすじと解説

あらすじ・ストーリー

シングルマザーの早織は、息子の湊と大きな湖のある町に暮らしている。湊は同級生の依里と仲が良く、子供たちは自然の中で穏やかな日常を過ごしていたが、ある日学校で喧嘩が起きる。双方の言い分は食い違い、大人やメディアを巻きこむ騒動に発展していき……

映画ナタリー

解説

万引き家族』の是枝裕和監督と、『花束みたいな恋をした』の脚本家・坂元裕二がタッグを組んだ人間ドラマ。大きな湖のある町を舞台に、無邪気な子供たちの間に起きた日常の喧嘩が、大人たちを巻き込んで大事件へ発展していく。出演は安藤サクラ、永山瑛太、黒川想矢、柊木陽太、高畑充希ら。音楽は『ラストエンペラー』の坂本龍一が担当する。

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『怪物』を観たレビュー

学校側の対応

息子がいじめに遭っているのではないかと考え、話を聴くと先生の体罰によるもので。後日、学校側へと出向く母親。初日は「何があったのか」を聞かれ、息子から聴いた話を話して終わり。今度は「体罰をした教師」が謝罪をする場面。謝罪があまりにも不格好なもので、母親は学校側を責め立てており。様々なイラつきポイントがありましたが、特に「学校側が当事者同士を関わらせない」というような箇所では流石に、"当事者間で話すべきことだろ"と思ってしまいました。

物事の見方

この作品は大きく、「母親の目線」「教師の目線」「息子の目線」の3つで描かれていました。母親からすれば「教師」が怪物に見えるし、教師からすれば「母親」が怪物に見える。息子からすれば「社会」が怪物に見えているように感じました。タイトルが「怪物」となっており、特定の1つが怪物かと思っていましたが、それぞれの目線から見たときの怪物が細かく描かれており、「こういうことは現実でもあり得るから気を付けよう」と思えました。考え方が変わる作品だと感じました。

子供にとっての自由

子供には子供なりの苦悩があるのだと思います。時間が経つごとに大人へとなった今では分からないことですが、子供の頃は「明日死のう」と思うほど苦しんだ過去もあるものです。いじめがあり、それに加担することで壊れていく少年の心が汲み取れて胸が痛くなりました。「同性を好き」ということを人に言えなくて嘘をついた少年。小学生がこれだけ悩んでいるのは大変だと感じました。

特定の犯人を捜す

タイトルが「怪物」ということもあり、冒頭から「どの人が怪物なのか」を捜している自分がいて怖くなりました。観る前は「母親が怪物になるのかな」と思っていましたが、観た後では「怪物は誰でもなりえるもの」と思いました。AさんにとってBさんは「良い人」だけれど、CさんにとってBさんは「怪物」になることもあるのだと思うと、人に対しての接し方を気を付けるべきだと思いました。

さいごに

今回は、映画『怪物』を観たレビューを書いていきました。どうだったでしょうか。この記事を通して、この映画に興味を持ってくれると嬉しいです。このサイトでは引き続き、”映画評論”の記事を更新していくので随時チェックしてくれると嬉しいです。