
今回は、映画『グッドバイ ~嘘からはじまる人生喜劇~ 』を観たレビューを書いていこうと思います。この作品は、文豪「太宰 治」の未完の遺作『グッドバイ』を映画化したラブコメディーとなっていました。大泉 洋さんが演じる編集長が女誑しで、複数の愛人がいた太宰 治を見ているように感じました。時間もそこまで長くないので、軽く観れると思います。それでは、観たレビューを書いていきます。
『グッドバイ』のキャスト一覧

キャスト一覧
キャラ名 | 出演者 |
---|---|
田島 周二 | 大泉 洋 |
永井 キヌ子 | 小池 栄子 |
大櫛 加代 | 水川 あさみ |
水原 ケイ子 | 橋本 愛 |
青木 保子 | 緒川 たまき |
田島 静江 | 木村 多江 |
スタッフ一覧
『グッドバイ』のあらすじと解説

あらすじ・ストーリー
文芸雑誌編集長の田島は、優柔不断な性格が災いして何人もの愛人と別れることができない。このままではまずいと思いつめた田島は、キヌ子という担ぎ屋に妻を演じて欲しいと依頼する。女と別れたい男と金にがめつい女は、かくして“嘘夫婦“を演じることになる。
映画ナタリー
解説
文豪・太宰治の未完の遺作をアレンジした、ケラリーノ・サンドロヴィッチの戯曲『グッドバイ』を映画化したラブコメディ。まったく異なる目論見で“嘘夫婦“を演じることになった男女の運命を描く。大泉洋がなぜかモテるダメ男に扮し、舞台版で読売演劇大賞女優賞を受賞した小池栄子が金にガメつい女を演じる。監督は『ソロモンの偽証』の成島出。
映画ナタリー
『グッドバイ』を観たレビュー

女性陣が素敵すぎる
映画を通して思ったことは、出演している女性陣がみんな素敵すぎるということです。花屋で働いている女性には儚さがあり。絵を描いている女性には気の強さがあり。病院で働く女性は意思の強さがあり。主人公の奥さんには諦めの強さがあり。それぞれに個性があり、女性陣が出演してくる場面では「どんな女性なのだろう」とワクワクしながら観ることができました。金の服を着た"戸田 恵子"さんが出てきたときは、「こんな占い師が実際にいるのだろうか」と思ってしまいました。
ダメダメな主人公
仕事をする上では「尊敬できる上司」だったけれど、人間性としては「ダメダメな人」という主人公。作家に「自分はどうすればいいか」と訊ねる辺りから、優柔不断な人なのだろうと容易に想像できました。作家が冗談で言った作戦に関して、主人公は真に受けて実践してしまうという流れ。結局、女性の意思の強さに負けてしまい、家を追い出される展開へ。しかし、「決して損はさせませんから」と言うことで女性を味方につけることに成功。口だけは達者なんだなと思いました。
死んだと思われた主人公
占い師が「遠回りをしなさい」と忠告していたけれど、それを無視して近道をしようとする主人公。結果的にその道で殺されてしまう展開へ。そこから時間の流れは速く、2年後が描かれていました。主人公の愛人たちが同じ場所に集まり、「主人公について語り合う会」がありました。今の時代、愛人と聞くと印象が悪いですが、この時代だからこそ愛人がいてもおかしくはなく、愛人同士の繋がりもそれなりにあったのだろうと思いました。愛人ではない人こそ、真の愛を持っていることは印象的でした。
太宰治の描く完結も見たかった
結果的に主人公は死んでなく、記憶喪失でどこか遠くで働いていたという流れ。そして転落事故を経て元の意識が戻り、部下のもとへと訪れる展開。しかし部下は変わり果てており、主人公と共にしていた女性を奪っており。会わせないように注意していたけれど窓越しで主人公と女性が再会。河川敷で転がり、女性に「私を好きなの 嫌いなの どっち?」と聞かれ。「好きだ」と答える主人公。映画を通してダメダメな人間だと思っていたけれど、このラストシーンは感動できました。太宰 治が描く完結も観てみたかったなと思いました。
さいごに

今回は、映画『グッドバイ ~嘘からはじまる人生喜劇~ 』を観たレビューを書いていきました。どうだったでしょうか。この記事を通して、この映画に興味を持ってくれると嬉しいです。このサイトでは引き続き、”映画評論”の記事を更新していくので随時チェックしてくれると嬉しいです。